
アル・フジャンディーの巨大壁面六分儀:レイ観測所の挑戦
10世紀末にレイに建設された記念碑的な壁面六分儀の仕組みと、器具の巨大化が必ずしも測定誤差を排除できなかった理由を解説します。
10世紀末、天文学者アブー・マフムード・アル・フジャンディーがイランのレイに建設した巨大壁面六分儀(ファフリー六分儀)は、太陽の南中高度を極めて高い精度で測定するために設計された、記念碑的な石造の経緯線観測器具です。
カバー画像はAIを補助に制作した独自の歴史的再構成で、特定の建造物、工房、作品を撮影したものではありません。
素材・構造・使われ方
この器具は半径約20メートルに及ぶ固定された60度の弧を持ち、目盛りを物理的に引き伸ばすことで、太陽の影の境界線を細部まで読み取れるようにしました。これを用いて夏至と冬至の南中高度を測定し、黄道傾斜角(地球の自転軸の傾き)を算出しました。
正確に見分ける方法
器具を巨大化しても、大気差による光の屈折や、太陽が点光源ではないために生じる影のボケ(半影)、構造物の熱膨張や沈下による歪みは排除できませんでした。黄道傾斜角が減少しているという彼の結論は、こうした物理的限界と古代データの誤差に起因します。
資料
- McGill RASI: al-Khujandi — biographical encyclopedia entry and instrument evidence.
- MacTutor: al-Khujandi — mathematical and observational context.
- UNESCO: Heritage Sites of Astronomy and Archaeoastronomy — monumental instruments and astronomical heritage.





